カテゴリ:輪廻転生( 1 )

前世...?

「玲さんとY子(※妻)はね、ずっと昔、江戸時代か戦国時代にも夫婦で、二人には子供もいたの。4才か5才くらいの。玲さんはお侍さんで戦に行って死んだんだよ。
玲さんはね、一人のお殿様に仕えてたんだけど、最初は一所懸命仕えてたのが段々言いなりになって無駄に戦で死ななければいけないのがおかしいって思うようになって、Y子も子供もいるのに戦って死にに行かなければならないこんな世の中はおかしいって疑問を持つようになったの。だけど結局そのまま玲さんは戦に行って死んじゃった。Y子と子供も戦の混乱で村を焼かれて死んじゃったの。その時の無念さは今も残ってて、だから玲さんは今の人生でも世の中の権力というものが大嫌いなの。
Y子はどういうふうに死んだか、はっきり覚えてない。いつの間にか死んでたわ。子供もどたばたしてるうちに死んじゃった。まだ小さかったからその子は何も訳の分からないまま死んでしまってとってもかわいそうだった。だから玲さんとY子は今ようやく再会出来てとっても嬉しいの。ずっとずっと会いたいと魂の底で思っててようやく会えたから…。今二人の子供だった子がどこに生まれているかは分からないの。でも然るべき巡り合わせで必ず再会することになるわ。運命がそうさせるの。
玲さんとはその後もどこかで一度会った気がする。でもその時は色々あって大変だったみたい。」

それは日曜日の夕方に部屋にいて二人でNHKの新シルクロード紀行を見た後、唐突に妻のY子が話し出して始まった。2008年3月半ば頃だったと思う。
勝手に言葉が突き出てくるような感じで、Y子自身も半分喋りながら自分で聞いているような気分だったという。直前まで見ていたテレビ番組の内容は、アルメニア人に突如村を襲われたアゼルバイジャン人の話や南ロシアのナショナリズムの高まりについての取材などを含んでいたから、それも何かのきっかけになったのかも知れない。その翌日もY子はさらに細かく思い出した。

e0296801_14392588.jpgY子と私が住んでいたのは、最初が「戸」のような字で次が四角い字の中に「田」のような文字が入っている二文字の地名の場所またはその近くの集落。しかしY子は多分カタカナしか読めなかったので文字の形でなんとなく覚えているだけだという。恐らく新潟の下の群馬の山あいで、近くの山の上のほうに温泉があったという。その近辺では珍しく北から南に流れている白い砂地の清流の大きな川も村の西少し遠くに流れていて、近くには沢のようなものはあったという。
Y子は多分長野のほうの出身だったのが私の住んでいる村に嫁いで行ったんだという。私とは市場で出会った気がするという。
「寒さはどちらも同じようなものだったわ」とも話し、私の里もY子の故郷も冬は本当に寒く夏もそんなに暖かくなかったらしい。また故郷は近くに火山もある地方だったという。♪ナガノのオヤマはきれいなオヤマ~、煙が出たら危ないよ~、雲がかかったら雨降るよ~、おうちへ帰ろう、というような内容の歌を歌っていたという。しかしこれは長野ではなく嫁ぎ先の村に伝わる歌だったらしい。山頂に雲がかかって長細く棚引く様子が火山の煙のようであることと、遠くに見える長野の山に雲がかかったらもうすぐ雨が降るということを歌ったものだそうだ。
二人の子供(男の子)にも教えたそう。しかし、「長野」という呼び名は現在のもので昔は信濃とか呼んでたんじゃないの?と疑問をぶつけると、「そうだったかも知れないけど、今Y子はそっちのほうの地名を長野オリンピックとか長野で認識してるから長野と思ったのかも知れない」という答えだった。真相はともあれ、「Y子の家族はずーっと遠くのオヤマの向こうにいたの」、と穏やかな表情で遠くにあるものをしみじみ懐かしむように言うY子には説得力があった。
e0296801_1450433.jpg私達が暮らしていた里は緑豊かな渓谷にある山の麓の村だったが、山に囲まれて結構日が陰るのが早く、薄暗い感じだったという。実際、日が陰るのが早いことを歌った歌もあったという。
頭の中で思い返して家のまわりを歩くといろんなものが見えてくるという。北のほうに大きな山があり、西から南西に連なって近くの小さな山、家の東側は林の入り口になっていてチャボを一羽飼っていたという。
私と子供とY子の三人でよくそこで遊んでいたらしい。灰色のトラ模様の猫も家にいて、庭の西には柴犬に似た雑種の犬もいたという。雄だからか犬はつないであった。家の南東の庭の敷地内には小さな菜園があり、庭には農具や藁も適当な感じで散らばっていたという。家の南には家の庭との境界のような感じで切り残した林があり、その真ん中に道があって集落の中心に行く道があってそこからよく他の人が遊びに来たという。
ただまわりの村の人の設定がぼやけていて自信がないともこぼす。
Y子の顔は今と似ていて、私の顔も今と同じ雰囲気だったという。人間もどこか今と同じだが考えは昔のその時代のお侍さんの考えだったという。家は藁葺きの本当に小さな家で、村自体も林を切り開いて作ったような所で小さな集落だったという。自分たちの家と他の家との距離は少しあって、家のまわりは静かで比較的プライベートな空間だったという。また、食べ物はワラビやキノコ、粒の粗い豆味噌(だからY子は今も豆が好きらしい)、タマゴ、菜っ葉などを食べていたという。質素だが平和で幸せな生活だったそうだが、「それも終わる日が来るのよ」と訥々とY子は語る。
私のその頃の母親が近くに住んでいてたまに来て料理を教えてくれたりしたという。一人でふら~っと下の茂みから来て孫と遊んでいったと。そのひとはかなり老齢で腰も曲がっていたので私のおばあさんだったかも知れないとも言う。
そして「あれはきっとH子さんよ」、つまり今生でも私の母親である人物と多分同一だと言うのだ。「気」がH子さん風なんだとY子は言う。しかし人柄は現在と大分異なり、山あいで普通に人生を暮らしてきた女性だったという。また、「お父さんはRさんじゃない」、今生での父親とは同一でないとも言う。
Y子の名前はヨシで、私の名前はトミスケだったらしい。子供の名前はミツがつく「光」っぽい名だったそうでミツゴロウかも知れないという。
Y子はあんな山奥の村にまで襲って来られてびっくりしたという。なんであんな小さな集落を襲いに来たか今も分からないと。家に火をつけられ家の中まで刀を持った人たちが入ってきて「本当に大変だったの」と言う。子供を抱き抱えて逃げようとしたところまでは覚えているけど後はよく分からない、とも。
私は侍といっても足軽のような半士半農の下っ端のあまり偉くない侍で、無理矢理戦に駆り出されて出陣し、明け方か夕方の薄暗い時間、どこに向かうつもりだったかは分からないが家の東の方の遠くの森の中で大勢と斬り合いになって死んだという。私が大勢の刀を持った人間に囲まれて困っている姿が見えてかわいそうだったと言うから、なぜそんな景色が見れたのかと尋ねると、その時にはY子と子供はすでに死んでいて霊として見ていただけかも知れないと言い、私を助けれず何もしてあげることができずに自分を無力に感じていたような気もする、と付け加え話してくれた。

その後、この話に合致するような歴史と地理の土地を、群馬県の民俗誌の本などを読んだり、グーグルマップで似た地形を探したり、群馬県や長野県方面によく登山する方に相談するなどして調べた。
そして、それは実際にあった!e0296801_14583864.jpgまた、この自分が仕えていたお殿様とされている内容に非常に符号する人物に、歴史上実在した真田昌幸という武将がいたことも分かった。少なくともこの話の中で私の前世とされている侍が、安土桃山時代から江戸時代初めにかけて上野国辺りで真田家に仕えていた何者かを指しているようには思える。

しかし、ここでその詳細な証明をしようとは考えていない。
そうした話は非常に長く煩瑣になる上に、前世というものの実在を信じるかどうかの判断自体を私は慎重に留保しているから、熱心に証明しようというような立場でもないのだ。だから、前世や輪廻転生の証明ではなく、そういうありのままの体験と率直な印象の記録の範疇としてのみで私はこの文章を書いている。
ただ、もちろんこれは自分自身非常に驚いた話で、何かしら調べずにはいられなかったのも事実だった。

また、 私は初めて今の自分の妻と会った時に、なぜか一目見て「これは自分の妻になる女性だ」と鳥肌が立つような驚きの気持ちで確信したのだが、その時の説明不能な不可解な感情の理由付けにはほどよく馴染む話ではある。
実際、あの時の理由不明な内側からやってくる強い確信はそれまでの人生で一度も体験したことのない異質な感覚だったし、そういうことを意識とは関係なく勝手に強烈に感じている現実が自分でも信じられなかった。少しも誇張表現を入れずに書くのだが、本当に衝撃的な体験だった。あの、胸が深い戦慄とともにざわざわする感じは、一目惚れした、とかそんな次元の感情ともまったく違う何かだった。
そして現実、私達は会ったその日から夫婦のようだったし、その馴れ親しんだ親密度は七年経った今と最初からまったく変わっていない。

私の側から感じる、妻の話と相応しそうな不思議な部分はそうした面であるが、私は自分が侍だった前世なんてこれっぽちも憶えていない。
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by catalyticmonk | 2012-08-17 23:18 | 輪廻転生 | Comments(0)


溢れ出る部分を勝手にやっています。異端者のあなた、多分私はあなたの味方か仲間です。 河元玲太朗


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