カテゴリ:衆愚政治の回避と個の確立( 2 )

商業文化のご都合主義と現実の区別

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特に政治的でもないプライベートなつぶやきにまで突っ込んだ反応が返ってきて公衆向けの応答を要求される政治家や有名人て、本当に大変でしょうね。
その時の感情を表現した感興の言葉とかいうものだってあるだろうし。

e0296801_2352832.jpg議員みたいに公人ならいつも発言に品位と責任を持たなければいけない、みたいなお堅い意見を言う人も多いけれど、そもそも有名人ですらなくても何かの事件やトピックに絡んで勝手に急に注目するという、コマーシャルなメディア文化が生み出した弊害みたいなのってあるでしょ。

みんな、テレビによく出てくる有名人なら、いつ何時もトイレに行きたくなって終いまでパーフェクトに返答できなくなることなんてない、まるでマシーンかスーパーマンみたいに思っていて、勝手な期待と責任を求めますからね。
本当に娯楽の飴と集団圧力で、自分自身の主義主張をしたり主体的に考える力を奪われて、知らない間に商業文化のご都合主義と現実の区別がつかなくなっているんですよ。

個人的には、例えば政治家が政治家としての務めを果たしてくれていたら、後は自分の国の首相が離婚しようが20歳若い新恋人が現れようが、下世話な詮索はしないイタリア人やフランス人の感覚の方がよっぽど大人だと思います。

ただ、もちろん犯罪になるようなことをなさる方は大臣などの役職には向いていませんし、また、少数派に思いをはせれない方々にも政治家は不向きです。そこは、むしろまさに積極的に言うべきところです。
最高裁判所の裁判官は内閣が指名もしくは任命するので、内閣の息のかかった最高裁判事を与党は任命しやすくて、司法の独立はそもそも怪しいんです。ですから、大臣が犯罪を犯すような人物であってはならない訳です。
また、権力者は当然利益誘導しやすい立場に立つので、弱者を軽んずる態度や発言をする政治家は、まさに公共の福利の観点から国民の側で糾弾していかないと、権力の監視ができなくなってしまいますから、それも当然の権利であり、民主主義社会の維持には必須の事項です。

だけどそうじゃない、一々人のプライバシーまでああだこうだ勝手なことを言いたがる文化があるから、そういうことを隠さなきゃいけなくなったりして、ギスギスしてくるんですよ。
それを出しても全く利益のない人様のいろんなことをああだこうだ言う行為は、悪意そのものです。

e0296801_19523781.jpg私は普段、個人の生活や人生を興味本位に面白おかしく扱う番組や記事は観たり読んだりもしませんが、それでもたまの偶然にでも何かテレビや新聞・雑誌などの情報は入ってきますよね。
それ以上に私はこの話を遠くの世界の出来事としては書いていないんです。
その辺の人々が面白がって勝手なことを言いたがる風潮こそ最大の凶器じゃないですか。だからそういった問題は有名人に限らずそこら中にあるし、何かの活動をしている人たちが多い自分の知り合いにも直接の被害者は大勢いるように感じます。

まさにパブリックな事柄を公平に判断する上で、みんなが正当に真実を知るべき大切なことは、色々権謀術数の限りを尽くして曖昧にボカしたり、事なかれ主義で済ませたがる。それが商業主義的なコマーシャリズム、またはそれと並行関係にある利権確保先行の政治というものです。

誰かが実は3回も離婚歴があるとか若い恋人がいるとか、そんな個人的な内情なんて知りようもない事柄の上辺ばかり、いろんな理屈をつけて意見が言えるようなつもりでいる人が多い社会って、おかしいですよ。
なんでそんなプライベートな事柄を公表してご説明しなきゃならないんですか。
それと同じだけの数と情熱で以ってして政治家や企業の発言の嘘とかをですよ、みんながたまにどこかの雑誌に載った時だけ話題にするんじゃなくて追及していったら、いくらでも世の中変わりますよ。

あ、譬え話の内容と誰かの現実を混同しないで下さいね。そういうアイロニーも含めて、思いつくありきたりなゴシップのパターンを言っているんですから。
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by catalyticmonk | 2015-12-27 10:05 | 衆愚政治の回避と個の確立 | Comments(0)

民主主義の機能停止から脱却するために

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絶対的な特権階級がいて、一部のエリートの謀略で社会が操られているというより、たまたま権力を手にした人達がそんな杜撰なことをしても曖昧に済まされてしまうような、謂わば日本人全体の意識の程度に相応した為政者が生み出されているだけなんじゃないか、と最近思うようになってきている。

別に特権階級が存在しないという意味ではない。天皇家を中心に旧華族や貴族、幕藩主要藩主、明治以来の薩長上級士族、加えて旧財閥系など、この国の中で確固たる地位を保っているし、加えて新興の財界人などが大多数の庶民とは別世界を形成している。
しかしまた、その権力が未だ絶大であるにしろ、現代の複雑多様化し加速度的に流動する社会システムの中でも彼らが決定的な支配権を保持し続けている、とは思えないのだ。
我々は戦前の国家体制に比べれば遥かに自身で社会の腐敗を正し、変革する可能性を与えられている。
アメリカという大きな外圧があるにせよ、それさえきちんと人々が自らの毅然とした態度を社会総体として示していけば対抗することが可能だ。そうした希望の再発見が重要だと私は感じる。日本は民衆の側からの主体的な社会変革を歴史上経てきていないからこそ、我々の側に機会を活かせない自覚の弱さがあるのではないか、と思っている。

e0296801_16321381.jpg特権階級もいる。アメリカという大国の圧力も働いている。情報は御用メディアに操作されている。国民の経済格差は拡大する一方だ。思想や言論の自由も日に日に危機に瀕してはいる。
が、それでもまだ私達は最低限不正を是正する機会と権利を持っている。機会や権利があって、尚且つここまでの専横や腐敗の現実が目前に見えているのに、まだ私達は十分な社会変革のうねりも生み出せずにいるという......。
「それはマスコミの世論操作が酷いからだ」、という意見や指摘は多いし、そうした見解も真実だとは思う。
しかし、自浄作用の薄い日本のメディアを変革しようとしない国民の「考えたくない・和を乱さずただ服従して安心していたい」という意識・風潮も根本的に問題だ。
恣意的操作をされているのは皆薄々感じているのに、それが大きな声にならない。この状態は民主主義の機能停止に他ならない。
なぜこんな事態になるかと言えば、それは当然私達自身に日和見的な部分が根強いからだ。

長い封建社会の歴史の後、西洋列強国による外圧によって明治維新を起こし、太平洋戦争に敗北することによって近代民主主義への変換を余儀なくされたように、日本には民主主義や人権、自由と平等というものが、何となく外部からやトップダウンで与えられた歴史的経緯がある。だからこそ民主主義や人権、自由と平等という精神の価値を、国民が自ら戦い勝ち取った貴重な権利として主体的に理解出来ていない面がある。
私自身にもよくあることなのだけれど、非難の対象が自分の外にだけあると思っていると、自身が考え賛同する方向へ変革がなかなか進まなくて自分が現在の権力に対して微力で少数派であるような場合に、自分一人だけでは何も変えれないから、とつい諦めてしまいがちになる。
そのような諦めとその結果として必然的に発生する短絡的な自己保身の態度、その社会的総体が、民主主義における腐敗・不正につながっていくし、権力の専横が可能な下地を大きく作り出す。
私はこの日本という国の中で支配的な状況はそこだと感じるようになってきている。

e0296801_0223950.jpge0296801_16521853.jpg民主主義政治の行き詰まりを打破するためには、私達がそれを自身で主体的に発見し覚醒することがどうしても必要で、社会の不正・腐敗の糾弾のみに意識が吸収されてしまうと、それがなかなか実現されない段階で再び日和見主義に戻るという悪循環に陥ってしまう。
私にはどうしても裏で操る絶対的な支配権力を糾弾することだけで日本が変わるとは思えないのだ。それ以上に、何も考えずに従いたい、帰属する共同体の中に埋没していたい、という人々の認識が変わらなければ、体制の不正や専横を糾弾して覆せる訳がない。それは櫂も帆もない筏で大海を渡ろうとするに等しい。
よく「腐敗した権力を打倒しよう」とだけ簡単に言う人がいるけど、私が思うに権力というものは必ず腐敗する。私達人間は誰しもスーパーマンではなく誘惑に弱いからだ。
それを監視し、暴走を食い止める共同体の構成員たる人民の自覚がなければどうにもならないし、そこを促す議論や主張がもっと必要だ。しっかりとした組織を作ればいいとか、管理する法制度を整えればいいといった意見もよく聞くが、組織を作るのも人間だし、法を運用するのも人間だ。すべては人の質にある。
腐敗した権力を生み出すのは私達自身なのだ。誰か一人の素晴らしい為政者や一組織によって永遠の理想社会が訪れることもない。それでも権力の腐敗を止めれるのは私達自身の自覚の総体の大きさ次第で、結局のところ私達自身にしか変えれない。
一人一人の絶えざる意志と、その意欲の伝達が鍵なのだと思う。
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by catalyticmonk | 2013-03-24 23:48 | 衆愚政治の回避と個の確立 | Comments(0)


溢れ出る部分を勝手にやっています。異端者のあなた、多分私はあなたの味方か仲間です。 河元玲太朗


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