カテゴリ:精神医療( 2 )

パーソナリティー障害について

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なんか、最近、あるきっかけでパーソナリティー障害について調べ直しています。
まず改めて思ったのは、やっぱりどの包括的論文でも、一番話題にされているのは境界性パーソナリティー障害と自己愛性パーソナリティー障害なんだな、という点と、誰でも少しは当てはまりそうな、総体的な性格上の分類に近い面がパーソナリティー障害という概念にはある、という印象。

境界性パーソナリティー障害と自己愛性パーソナリティー障害の扱い頻度が高いのは、いくつかの要因が感じられます。
①それだけ現代社会で顕著に問題化しているのがそれらであり、
②かつ症状が特徴的で病識がないほど周囲を大いに振り回す性質であること、
③そして、発症原因が一律でないパーソナリティー障害の中でも、その二つは発展途上国より近代先進国での発症率が高く、
④おそらくはパーソナリティー障害自体は太古から存在していたと推定されるが、特にそれらのパーソナリティー障害は近代社会の環境要因でも増える現代病と呼べる側面もあるということ、
等々です。

逆に懸念される点として考えられるのは、回避性パーソナリティー障害や演技性パーソナリティー障害、妄想性パーソナリティー障害等々と毒々しい名称が付けられた分類がいくつもありますが、中身を読むと誰の中にでも少しずつは存在しそうな性格的要素を、一連の重大な逸脱行動、倒錯心理、適応障害、強迫観念等として組み立てていることにより、かえって個々人の自己認識や他者への評価・対応において、不必要・過剰な否定的認識、誤った対人関係、人間観を生み出しかねないところです。
当然、それらの扱いは誇大解釈を避けるべく慎重に捉えられなければならないでしょう。

例えば、回避性パーソナリティー障害は日本人の多くが該当するとされています。それは国民的病理と解釈されるべきなのでしょうか。それとも、単に文化差や民族性の違いといった個性なのでしょうか。
もし、後者の理由であったなら、それが社会の大半で受容されている環境においてまで「パーソナリティー障害」などという言い回しで認識していい事柄なのか。
一歩間違えば、無用の偏見や先入観を植え付ける可能性もある概念であるとも言え、精神分析や心理学といった尺度・見地が抱える根本的な限界点ともリンクする部分を感じなくもありません。

ただ、そういった弊害を十分に考慮して、拡大解釈や誤適用を注意深く避けた上でなら、パーソナリティー障害について学ぶ行為は人間の様々な行動様式の原因や動機付けといったものにも多くの示唆を与えてくれ、大変面白いのも事実です。

また、境界性パーソナリティー障害や自己愛性パーソナリティー障害といったいくつかの際立った特徴のあるパーソナリティー障害は、紛れもなく我々の社会の日常生活に多くの波紋を引き起こしており、ファンタジーでも妄想でもない歴然とした現実です。
関わった人たちを操作し困惑させ、また当人自身をも不幸にし続けるそうした症状が的確に把握され、対応や予防策、治療に向けた豊富な臨床例があることは、接触した者が距離を取るにせよ、解決に向けたサポートをするにせよ、とても有用な事柄と思われます。
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by catalyticmonk | 2017-01-12 22:48 | 精神医療 | Comments(0)

精神医療への私的疑念

ま、そりゃ確かに私だって小学校の頃に児童心理学専攻の担任にも指摘されたし、心理テストの結果としてもアスペルガーなんですけどね、だからって自分がダメだ、なんて思わないし、実際思わないことですよね。

ああいう話って、自分が苦手な部分に関しては占いの診断結果でも聞くみたいにふんふんそうか、と納得させられるところもあるんだけど、現実は大なり小なり普通の人間に当てはまることも語っている。
だから、それで一旦自分はこうなんだあ、と信じ込まされちゃうと、後はどんどん自身の特異性を意識する方向に精神的に誘導されて、自信をかえって失くさせてしまうような部分があると感じます。誰にでもあるようなことから、「自分はこうなんだからダメだあ」みたいなね。

うつ病ってものも本当にあるんだろうし、人格障害も実際に存在する現象だってことは知っているんだけど、精神科とか掛かって、薬を飲むようになってから急に人格が変わった人間を身近に何人も見ているんですよ。

薬がまったくダメだとも言わないし、専門家じゃないから厳密なことは分からないんですけどね。
だけれど、薬を飲む前までは自殺したいとか、たまに振り切れて荒れてしまう、ということがあっても、それなりにその人の人格を保っていたのが、薬を飲んでから急に別人のようにトチ狂った言動、行動が増えたり、良心のたがが外れたように激変してしまった人間を、「知り合い」と言わず直近の「身内」で私は見ていて。

その人といろんな病院へ何度も行ったし、なおかつ、ああいう専門書に書いてある診断基準とか説明を読んでいるとお医者さんが患者に話している内容もある程度分かるんだけど、ああいった説明自体が誰にでもあることをどんどん「障害」や「病気」として細分化していこうとしているのが素人ながらにも読み取れて、それらが患者や患者の家族に出口のない将来像を抱かせてしまっているんではないのか、という強い印象を感じたことが何度もあります。
家族として修羅場を体験したけれど、結局あれは相当な部分、薬害もあったんじゃないかなあ、と。

自分だって思い返せば先述のように子どもの頃にアスペルガー症候群の可能性あり、と言われて、多分その基準では確かにそうだったのだけど、それに対して何の治療もせず生きてきたわけです。私も薬を飲んだら大変なことになったのかな?とよく考えたものです。

e0296801_11371738.jpgうつ病だ、パニック障害だ、なんだといろんな病名が巷で話題にのぼり続けていて、その全部を軽度の医療行為を必要としないものだとは言いませんし思いませんが、それでも例えば私だって病気の家族の錯乱する姿を毎日見てそれこそノイローゼ気味になったし、がん宣告受けて離婚して、って続いた時は普通に落ち込みましたよ。うつ病ではなかったけど、とってもうつな気分だった。
でも、そういうことって、誰しも人生の浮き沈みの中で起こり得ることだと思うんですよ。
本当にそこで自殺衝動に駆られて自分ではなかなか止められないような状態の人に薬なんか飲むな、と言うことは正しくないのかも知れません。
ですが、そんなレベルでもない人が、薬を飲んだのがきっかけで、何かの精神的な病名と診断され、妙なカウンセリングを受けてしまったがために、余計本当におかしくなるという現実はあるのではないでしょうか?

私はうつな気分になっても自分をうつ病なんて思わずに、今は人生の停滞期なんだ、と普通に受け止めて病院へ行こうとも薬を飲もうともしなかった。抗うつ薬も抗不安薬も飲まなかった。ちょっとだけお酒を飲んで、山に登って、大好きな南インド料理を食べて、憂さ晴らしと健康増進に努めた。ただそれだけのことです。
でも、確かに真っ暗闇の中にいるみたいだから必死でもがきましたよ。簡単なことでもなかった。
そういう時に現代は「軽度のうつ病ですね、抗うつ薬を」、「不眠症ですね、睡眠薬を」、と安易に言い過ぎるところがあるんじゃないでしょうか?

なぜそのようなことが起きていて、社会的にも広範に放置されているのか、個々の障害・病気のあるなしよりもそちらの方が余程不思議です。
世間的にも薬剤会社とか医療機関の金儲け主義だとかなんとか諸説あるようですが、そこは正直素人だから安易に決めつけることはしません。
ただ、世に言われている発達障害だの軽度のうつだのというののかなりの部分が怪しい話なんじゃないかなあ、というのが私の率直な印象なのです。
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by catalyticmonk | 2014-10-05 22:49 | 精神医療 | Comments(0)


溢れ出る部分を勝手にやっています。異端者のあなた、多分私はあなたの味方か仲間です。 河元玲太朗


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