カテゴリ:医療問題( 2 )

がん治療への偏見と問題:放置療法の危険

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「抗がん剤は効かないからやめた方がいい」「今すぐやめなさい」なんて、相手がどこの部位のがんで、どんな症状の、どの段階か、どの薬の種類を使用しているかも確認しないうちから断定的に言う人が結構います。

これは完全な間違いです。少なくとも、そんな大雑把に何かを決めつけられるものではない。治る可能性があるものまで手遅れにしてしまう可能性もあるので、大変罪深い態度です。絶対にやらないでください。
がん宣告を受けると患者は、患者だけでなく周りの家族も心配して、とても不安な気持ちになっています。そういう状態にある人にそういう事を中途半端に入れ知恵すると、よく吟味・調査しないうちに、素人考えで信じてしまう事があります。

私の実体験なのです。
私ががん告知を受けた時も、当時の妻が手術直前になって、近藤誠という慶応大学病院の医師で、放置療法を推奨する人の外来専門クリニックを見つけて私を連れて行き、近藤医師に慈恵医大病院で撮ったCT検査のデータだけ見られて、「あなたは治療しなくても大丈夫」と根拠もなく断定されました。
e0296801_12461425.jpg「おかしいなあ」とは思ったのですが、「ほとんどのがんはがんもどき。早期発見などで慌てて切るとロクなことはない。生活に支障なく元気ならば様子を見る、放置する、余命3カ月と言われた患者さんも、無駄な治療をせず放置して、何年も長生きしたケースを見てきた」なんて著書通りの言い分だったと思います。

高名な医師の方がそこまで断言するのだから、手術はやはり嫌だし、「QOL(生活の質)が下がらない限り、様子見していればいい。がんもどきかも知れない」なんて専門家らしい事も言うので、それで済むなら様子を見るか、と考えました。
診察室まで同伴した当時の妻も「もう、あなたはがんでは死なないだって!」と嬉々として言うし、その直後に既に新しい男がいたらしかった彼女と(本人が離婚後に告白)離婚して、あまりに立て続きに起きたのでさらに詳しく調べる気力もなくなって、そのまま数年間を近所の病院に行く以外は放置する状況が続きました。
全部私自身の馬鹿さ加減なのです。結果、重症化して、がん治療について自分で再度学び直す事となりました。

現在の主治医が言うには、「そんな細胞診で悪性腫瘍と診断も出ていたのに放置していていい訳がない。責任ある医者がそんな事を患者に言うなんて犯罪行為に等しい。牢屋にぶち込むべきくらいな話だ!」とカンカンで、告知後1年以内くらいで手術していればこんな大事にならなかった、と言う訳です。

変な話ですが、同時期に同じ医師の同じクリニックに女優の川島なおみさんも来られていたようで、彼女が近藤医師のいい加減な診察の影響で治療が手遅れになり、2015年9月末に54歳の若さで胆管がんで亡くなったのは有名な話です。
そして、私の病状が悪化してきたのはまさにその頃で、翌年から本格闘病に入ることになります。
ゾッとする話でしょう。でも、これは私が現実に体験した話なんです。

e0296801_12501340.jpgがん治療は、未だ現代医療が未解決で手探りな最先端の分野であり、そのために専門家の間でも病気の診断や治療法の見解が様々に異なっています。
そうした判然としない不確定な中で、適切でない抗がん剤投与や切除手術が行われて、無駄に縮命してしまう事は現実にあって、そこに病院や医師によっては研究材料として使ったとか製薬会社の功利主義とか様々な問題が入り込んでいて、正規の治療法に疑問が持たれ、逆に根拠の怪しい民間療法が法外な治療費を取って儲ける、という混乱が助長されているのです。

私の現在の主治医は日本の医学界でとても高い地位の人物です。がん治療の専門機関は大規模な施設が必要となるために国公立の病院主体であり、国公立の病院は人材の行き来や交流、横のつながりがあるため、公然と他の病院やその関係者の批判をし辛い、という現実があります。
だから、こういう医療告発的な事柄を書いている私は、今の病院には感謝しているし信頼をしていても、名前は明かせません。
ですが、その私の主治医ですら、こう述べていました。
「近藤誠医師の言っていることも6割くらいは本当なんだよ。
だけど、人の生き死にを分ける重要な事柄まで、自分の専門分野でもないことまでいい加減な事を言って脚光を浴びているから、問題なんだよ」と。

例えば、固形がんのある人が、ビタミン注射や玄米食の食事療法を取り入れたって、それで免疫力や解毒作用が上がって進行を遅らせる事は出来るかも知れませんが、それで元の腫瘍を放置しておいたら成長して手遅れにもなり兼ねません。
もしかしたら、そうしたものの効果で消えたり小さくなるケースもゼロではないでしょうが、やはり他に手が残されていない場合や、受けているメインの治療の補助として考えるべきだと思います。

e0296801_12415348.jpg私も、切除手術も抗がん剤治療もとても苦しかったので、やらないで済むならやりたくない気持ちは分かります。しかし、最初に長らく放置して事態を悪化させてしまった経緯もあるので、後は辛い・痛いも全部覚悟して治療に臨み、現在がん腫瘍は消えました。
ですが、がんは肉眼で確認出来ないミクロレベルで隠れている事もあるので、それで転移したり再発もするのですから、本当に消えたかどうかは、長い時間をかけて経過観察した上でしか精度の高い結論は出せません。
だから、がんには「治癒」はなく「寛解」という多分治っているだろうという可能性を表す尺度しかないのです。

それでも、ここまでで4年半、がん闘病は私の人生をすっかり激変させました。その中で気付いた事、感じている重要度の高いと思われる実体験からの印象は大きいので、こうして文章にしてみた次第です。
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by catalyticmonk | 2017-12-06 00:35 | 医療問題 | Comments(0)

副交感神経の刺激と排泄の関係性

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病気の治療法や見解は、私も専門家ではないし、当事者個人個人に選択の権利があるものだと思っています。
なので、思う事があっても、どこまで自分自身の個人的な考えや体験を言っていいか迷うところがあります。

e0296801_12251220.jpgまた、私自身の経験から、いろんな人に厚意で勧められた治療法が、それぞれ方向性や見解が矛盾していたり、実際に結果としてやらなくて良かった、と思うものも多いものですから、そういう責任もあるし、下手をすると親切心が相手を精神的にも肉体的な病気の治療の上でも困らせてしまう事が多々ある、と実感しています。
ですから、私の経験が参考になるかどうかは、読む方々の自由にしてください。私自身にも、どこまで同じ話かなんて簡単に判別出来ないからです。

最近、他の知り合いの方にも症状を訴えている人がいて気になったのは、歩いているとすぐにトイレに行きたくなるのに、行くとなかなか出なかったり、少量だったりする現象。これ、私もあって、長い間、非常に生活に困らされました。
私の場合は、ですが、副交感神経の刺激に原因があったようです。

e0296801_12250446.jpg病気として尿路上皮がんで膀胱や前立腺などに腫瘍が出来て、それが不純物が通る経路を妨げて結石化して、激痛に悶絶する、というのもありましたし、手術すると、今度は内臓の中で切れていて、出血したりする訳です。
膀胱や腸などの臓器は、感覚が原始的で、そこで感じている刺激が排尿や排便を催している刺激なのか、痛みなのか、脳がはっきり判別出来ないそうです。なので、脳に信号が送られた時に、その刺激でトイレに行きたくなってしまう。

錯覚なら我慢すればいいじゃないか、と思うかも知れませんが、実際、冷や汗が出て震えるくらいに苦しいのです。普通に動けなくなるのは一緒です。それで血管迷走神経反射性失神という症状で意識を失い倒れた事もあります。
だから鎮痛剤などでそれを抑えたりもするのですが、そうすると頭は回らなくて駅の改札で切符を取り忘れるようなレベルで、用事があって出掛けている時にはお話になりません。
夜、眠る時に睡眠薬などを飲んで寝てしまうのも漏らしてしまう可能性があります。なので、短時間毎の断続的な睡眠を取る、という生活を1年以上も続けていました。当然、いつも疲労困憊です。

副交感神経の障害自体は今も多少残っていて、胃腸は健康なので食欲はあるのですが、時折腹痛に悩まされます。
しかし、臓器の中に腫瘍もなく、投薬もやめて薬が抜けてきているので、総体的にはトイレにすぐ行きたくなる病は穏やかになりました。
他に同じ症状の人がいたとしたら、それはまだ気付かない排便や排尿に関する臓器の障害の可能性を疑って病院で検査した方がいいのではないか、と私は自分の体験上、気にはなる、という話です。
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by catalyticmonk | 2017-12-06 00:11 | 医療問題 | Comments(0)


溢れ出る部分を勝手にやっています。異端者のあなた、多分私はあなたの味方か仲間です。 河元玲太朗


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